自治会長・町内会長の選び方の実態
立候補制
立候補制は、会長を自らやりたい人が名乗り出て決まる方法です。自主性に基づくため、意欲のある人が担うことで活動が活発になりやすいのが特徴です。しかし現実には「やりたい人」がなかなか現れず、結局は毎回同じ人が担当したり、経験者に頼りがちになるケースが多いのが実情です。自由意志を尊重できる一方で、制度としては不安定になりやすく、「立候補がゼロの場合どうするか」という次の課題が必ずついて回ります。
- メリット
やる気のある人が主体的に取り組める。活動の質が高まりやすい。 - デメリット
立候補者が出ない場合が多く、固定化や偏りが生じる。
推薦制
推薦制は、住民や役員が「適任者」と思う人を推して会長に就任してもらう方法です。地域に詳しい人や経験者が選ばれやすいため、スムーズな運営が期待できます。ただし、推薦される側は「断りづらい」と感じることが多く、押し付けのような空気が生まれやすいのも事実です。推薦の裏には人間関係や派閥的な要素が絡むこともあり、公平性や透明性が問われることもしばしばあります。
- メリット
適任者が選ばれやすく、経験を活かした運営が可能。 - デメリット
推薦された側は断りにくく、押し付け感が強まりやすい。
輪番制(持ち回り制)
輪番制は、地域の世帯ごとに順番で会長を務める方法です。最も広く採用されている仕組みであり、「公平に負担を分け合う」という点では納得感があります。しかし、仕事や家庭の事情に関わらず強制的に順番が回ってくるため、無理に引き受けざるを得ない人が出てしまうのが大きな課題です。地域の事情に左右されにくい一方で、人によっては強い負担感となり、途中で辞任するケースも見られます。
- メリット
公平に順番を回すことで「誰かに偏らない」仕組みが作れる。 - デメリット
個人事情を無視して割り当てられ、負担感や不満が大きくなる。
くじ引き
くじ引きは、立候補や推薦で決まらない場合の最終手段として採用されることが多い方法です。誰にでも平等なチャンスがあるため、一見すると最も公平に見えます。しかし、当たった人がどんな事情を抱えていても「くじだから」と受けざるを得ず、実際には断りにくい雰囲気が強まります。中には、当選した人が強く辞退してトラブルになることもあります。公平性と柔軟性を両立するのが難しい選び方です。
- メリット
完全に平等で、誰にでも機会が与えられる。 - デメリット
個別事情を無視しやすく、辞退や不満のトラブルにつながる。