防犯灯の電気代って誰が払うの?自治会・町内会のリアルなお話

住民のリアルな声とトラブル事例

防犯灯の電気代をめぐる問題は、単にお金の話にとどまりません。住民の声を拾ってみると、「自分も恩恵を受けているのに、自治会に入っていない人は負担していないのでは?」という不公平感がしばしば話題に上がります。実際、自治会費から電気代を支払っている地域では、未加入世帯も防犯灯の光に守られているわけで、「ただ乗りしているのでは?」という疑念を抱く人も少なくないのです。

一方で、加入している住民の側からも複雑な声が聞かれます。「電気代に会費が使われるのは理解できるけど、他の行事や交流に回す予算が減ってしまう」「会計を任されていると、毎月の請求や補助金申請の手続きに追われて正直つらい」といった悩みは、役員経験者なら共感できるものではないでしょうか。

さらに、ネット上でも防犯灯をめぐるトラブル相談は後を絶ちません。Yahoo!知恵袋などには「自治会に入っていないと防犯灯を利用できないのか?」「自治会を退会したら電気代の負担はどうなるのか?」といった質問が寄せられています。なかには、特定の住民だけが負担を免れていることに不満を持ち、地域内で人間関係がぎくしゃくしてしまったというケースもあります。

また、防犯灯の設置場所をめぐるトラブルもよくある話です。「自宅の前に防犯灯があるのはありがたいけど、明るすぎて眠れない」といった苦情や、「誰の敷地に設置するか」で意見が対立することも。住民全体の安心のために設けられたはずの灯りが、時に不満や摩擦の原因になるのは皮肉なことです。

こうしたリアルな声や事例は、防犯灯の維持が単なる電気代の問題ではなく、地域コミュニティの信頼や公平性と深く関わっていることを示しています。だからこそ、自治会だけで抱え込むのではなく、行政や住民全体での知恵や工夫が求められているのです。

解決の方向性と工夫

防犯灯

防犯灯の電気代をめぐる問題に対して、各地の自治会や町内会ではさまざまな工夫が試みられています。もっとも代表的なのは、防犯灯のLED化です。従来の蛍光灯や水銀灯に比べて消費電力が大幅に少なく、寿命も長いため、電気代と交換費用の両面でコスト削減につながります。最初の設置費用はやや高めですが、自治体による補助金を活用すれば、長期的には大きな節約効果が期待できます。

また、自治会同士で協力し合う取り組みも広がっています。隣接する自治会と合同で防犯灯の維持を管理したり、まとめて補助金を申請したりすることで、手間や費用を軽減する方法です。個々の自治会が小規模になり、会費収入も減っているからこそ、連携によって持続可能性を高める工夫が必要になっています。

さらに、役員の負担を軽くするためのデジタル化も効果的です。会計管理をクラウドで行ったり、LED交換のスケジュールをオンラインで共有したりすることで、「誰がいつ対応するのか」が明確になり、トラブルを減らすことができます。特に若い世代にとっては、デジタル管理の導入が自治会参加のハードルを下げるきっかけになるかもしれません。

もうひとつ大切なのは、「最低限+選択制」という考え方です。防犯灯の維持といった安全に直結する部分は自治会の共通責任として最低限確保しつつ、それ以外の行事や活動は希望者が選んで関わる形にすることで、役員や住民の負担を柔軟に調整できます。これにより、防犯灯を守るための会費は公平に集めつつ、自治会活動への参加のあり方は多様に選べるようになります。

防犯灯の電気代は一見小さな問題に思えますが、その解決には地域の知恵と工夫が欠かせません。LED化、補助金活用、他自治会との連携、デジタル化などを組み合わせることで、安心のあかりを持続的に守っていくことができるのです。

まとめ:まちのあかりをみんなで守るために

夜道を照らす防犯灯は、子どもから高齢者まで、地域の誰もが安心して暮らすために欠かせない存在です。しかしその裏側では、自治会や町内会が電気代をはじめとした維持管理の負担を担い、頭を悩ませている現実があります。「なぜ住民が払うの?」という疑問の背景には、行政が整備する街路灯とは異なる、住民主体の仕組みがあることを理解する必要があるでしょう。

一方で、負担をすべて自治会任せにしてしまえば、加入率の低下や高齢化による役員不足によって、いずれ限界が訪れます。だからこそ、行政の補助制度やLED化の推進、隣接自治会との協力、会計や管理のデジタル化といった工夫が重要です。小さな取り組みの積み重ねが、長期的な安心と持続可能な運営につながっていきます。

また、防犯灯をめぐる議論は「誰が費用を負担するか」という経済的な視点だけでなく、「地域をどう支えていくのか」というコミュニティ全体の課題を映し出しています。未加入世帯との公平性や役員の負担感など、地域の人間関係にかかわる悩みも多いですが、視点を変えれば「防犯灯はみんなで地域を守る象徴」でもあります。

大切なのは、一人や一つの団体が背負い込むのではなく、行政・自治会・住民それぞれが知恵を出し合って負担を分かち合うこと。補助制度を上手に活用し、住民同士で協力し合えば、「電気代の問題」も地域をつなぐ対話のきっかけに変わるかもしれません。

防犯灯のあかりは、単なる電球の光ではなく、「地域みんなで守る安心の灯り」です。その価値を共有しながら、これからもまちを照らし続けていくための工夫を、一歩ずつ積み重ねていきたいものです。

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この記事を書いた人

Katsuyuki Susakiのアバター Katsuyuki Susaki 自治会長・ウェブ屋

当サイトの管理人です。2022年度に組長が回ってくるタイミングで自治会長をやる羽目になりました。500世帯位の自治会で試行錯誤しながら理不尽な要望も聞きながら何とかやっています。そんな僕が自治会長をやって気付いたこと、今後の自治会運営についての考えなどを記事にしています。本業はフリーランスのウェブ屋。1965年製。空いた時間には愛車ヤマハボルトで遊んでいます。