通学路を抜け道に利用する車両を何とかしたい

通学路を抜け道に利用する車両を何とかしたい

全国各地、ほとんどの小中学校で通学路における生徒児童の安全確保は重要な問題です。毎年、多くの子どもが学校に向かう途中や帰宅途中で交通事故に遭遇しており、これは家族や地域社会に深い悲しみと不安をもたらします。私たちは、この問題に対して真剣に取り組む必要があります。一般的に通学路は交通量の多い幹線道路を出来るだけ避けて設定されます。また、児童生徒の家は住宅街にあるのが普通です。ですから通学路は住宅の道路に設定されています。そんな住宅街の通学路に幹線道路の渋滞を逃れようとする車が入ってきます。そのことが通学路における悲しい交通事故につながっているのだと考えられます。

目次

通学路における交通事故の現状

警察庁によると、2022年に報告された交通事故件数は約30万件で、そのうち約1万件が子どもたちが関与したものでした。特に、通学時間帯(朝7時から9時、午後3時から5時)の事故は顕著で、全体の約20%を占めています。これらの事故の多くは、横断歩道での歩行中や、自転車での通学中に発生しています。

通学路における交通事故の原因

交通事故の多くは、車のスピード出し過ぎによって引き起こされています。特に、通学路として指定されている地域でも、運転手が速度制限を守らないことが多く、これが事故のリスクを高めています。登下校時の住宅街や学校周辺の道路では思わぬ行動をする子供たちがいるためドライバーは細心の注意を払わなければならないでしょう。近年では電気自動車屋ハイブリッド車の普及が進み車のエンジン音も小さくなっています。子供たちも車が近づいていることに中々気づきません。

横断歩道で止まらない車

メディアなどで頻繁に報道されたりしているにもかかわらず、いまだに横断歩道を渡ろうとしている人がいるのに止まらない車が見られます。今さら言うまでもないことですが横断歩道は歩行者優先の場所であり、運転手は必ず一時停止し、歩行者が安全に渡るのを待つ必要があります。

狭く視界の悪い通学路

通学路は通学路沿いに違法駐車された車両や、建物、植栽などが視界を遮ることで、子どもたちや運転手の視認性が低下します。特に、狭い路地やカーブの多い道では、子どもたちが車両の存在に気付かずに飛び出すことが多く、これが事故の原因となります。また、子どもたちは、遊びに夢中になったり、友達と話しているうちに周囲の交通状況に対する注意を怠ることがあります。また、低学年の子どもたちは、交通ルールを完全には理解していないことが多く、それは仕方のないことです。大人であるドライバーの側が注意しなくてはいけません。

通学路を抜け道に利用するドライバーの傾向

通学路を抜け道に

都市部や住宅街の幹線道路の交通混雑を避けるために、通学路を抜け道として利用するドライバーは年々増加しているように感じます。この状態は、子どもたちの登下校時の安全を脅かし、地域社会に大きな不安をもたらします。通学路を抜け道に利用するドライバーの傾向はどのようなものでしょうか。

なぜ通学路を抜け道にするのか?

都市部や主要道路の渋滞を避けるために、ドライバーは住宅街や通学路を抜け道として利用することがあります。特に、ナビゲーションシステムやスマートフォンのGoogleマップなどを活用した地図アプリは道路の渋滞状況を把握して通行時間の短縮を提案してくれます。目的地到着までの最短ルートを教えてくれます。そしてその提案は住宅街や通学路を抜けていく道を使うこともよくあります。そのような状況から通学路が抜け道として選ばれることが増えています。

通学路を抜け道に使うドライバーの傾向

通学路を抜け道として利用するドライバーの多くは、時間を節約するために速度を出しすぎる傾向があります。実際、私が登校見守り活動をしていても中央線のない狭い住宅街の道路をありえないスピードで走り去っていきます。これは、通学路を歩く子どもたちにとって非常に危険です。狭い道や視界の悪い場所でのスピード超過は、事故のリスクを大幅に増加させます。

通学路が学校の近くや住宅街であることを認識しながらも、自分の利便性を優先するドライバーが多いです。子どもたちの安全を意識することなく、自分が目的地に早く到着することだけを考えて行動する傾向があります。歩道のない道路の路側帯を子供たちの行く手を遮って走っていく車もよく見かけます。加えて一度抜け道として利用すると、その便利さから繰り返し利用するドライバーが多いです。これにより、通学路の交通量が増加し、子どもたちの安全がさらに脅かされる状況が続きます。

自治会・町内会ボランティアによる登校見守り活動

私が自治会長を務めた自治会でも毎朝5か所での登校見守り活動をしています。子供たちの登校時間は幹線道は毎朝大渋滞です。その幹線道路を避けようと住宅街の中央線もないような狭い道路に多くの車が入り込んできます。

車がようやくすれ違えるような道路幅なので車同士がすれ違おうとする場合、路側帯まで車がはみ出してきて子供たちの行く手を遮ってしまうような光景を日常的に目にします。しかも、上にも書きましたように通学路や住宅街を抜け道に使うようなドライバーは基本的に運転が乱暴です。構造上横断歩道のない交差点を子供たちが通らないところもあります。

ドライバー

横断歩道でもないところで止めるんじゃねぇ!

と怒鳴りたてるドライバーもいます。

サイト管理人

その前にあなた、停止線はみ出してますよww

そんな状況ですので自治会や町内会のボランティアによる登校時の見守り活動は不可欠です。

スクールゾーンにすれば解決

スクールゾーン

当自治会の小学校の校門前の道路はスクールゾーンとなっており朝の7時30分から8時30分までは自動車は走ることは出来ません。道路は緑色に塗られています。無視して侵入してくる車は後を絶ちませんが警察の取り締まりや登校見守り活動などで車両の進入を止めることが出来ます。歩道が無い、抜け道に使う車両が多く子供たちが危険な思いをしているような道路はどんどんスクールゾーンにしていけば良いのではないでしょうか?

Googleマップではスクールゾーンは把握されていませんが一方通行の道路はすでにマップに反映されています。将来的にはスクールゾーンのような時間帯による進入制限も反映されていくのではないかと思います。そのようになればスマホアプリの地図で走っているドライバーには通学路をルートとして選択されなくなるので効果的かと思います。

スクールゾーンとは

スクールゾーンは、学校周辺の道路区域で、特に子どもたちの安全を確保するために設けられた特別な交通規制区域です。この区域では、子どもたちが登校や下校する時間帯において、交通事故を防ぐためにさまざまな安全対策が講じられています。スクールゾーンの設定は、子どもたちの安全を守るために非常に重要です。

スクールゾーン内では、通常よりも低い速度制限が設定されています。多くの地域では、30km/h以下の速度制限が一般的です。これにより、ドライバーは子どもたちの飛び出しなどの予期せぬ動きに対してより迅速に対応することができます。

スクールゾーンにはその始まりと終わりを示す標識が設置されています。また道路を色付けすることによりスクールゾーンであることが明確に識別できるようになっている道路もあります。これにより、ドライバーはスクールゾーンに入ったことを認識し、特に注意深く運転する必要があることを理解できます。

特定の時間帯には、車両の通行を制限することがあります。例えば、登校時間帯や下校時間帯には、自動車の通行を禁止または制限することで、子どもたちの安全を守ります。

スクールゾーンにするための基準

スクールゾーンにするための基準というのは明確な決まりごとは無い様なのですが文部科学省の平成24年の資料に以下のような記述があります。

教育委員会,幼稚園及び小学校においては,地域の警察,道路管理者等の協力を得て,幼稚園及び小学校を中心に周囲 500 メートルを範囲とするスクール・ゾーン(特に子どもの交通安全の確保を図る特定地域)の設定及び定着化を積極的に推進する。

文部科学省

スクールゾーンになるまでの流れ

自分の地域の通学路をスクールゾーンにしたいと考えたときにどのような流れで進めればよいのでしょうか?スクールゾーンの始まりは1970(昭和45)年公布の交通安全対策基本法第二十四条が法的根拠となり、1972(昭和47)年春の全国交通安全運動から全国各地で運用が開始されました。その後もスクールゾーンの見直しは常に行われているようです。ただ、どうすればスクールゾーンになるのかの明確な申請方法などは明示されておらず、一般的には学校やPTA、保護者から声が上がり教育委員会へ話を持っていくというような流れのようです。

市議会議員の対応

当自治会のある豊橋市内の色々な小学校の周囲を見てみると割と広範囲にわたってスクールゾーンがある学校とそうでもない学校があります。登校時間に見たわけでも無いので何とも言えませんがどうしてこう違うのか?不思議です。ちなみに当自治会の小学校は学校の西側に面した道路、中央線はあるが歩道はない平坦な直線道路が300メートル程度スクールゾーンに設定されています。

一方で当自治会の児童たちが通る通学路は起伏がある緩やかなカーブで中央線も歩道もない道路です。路側帯はありますが真ん中に電柱が立っているため子供たちは当然、車道を歩きます。その児童たちの横を車が縫うように走っていきます。変形交差点があり一時停止なんてほとんど守られていません

サイト管理人

ここをスクールゾーンにしてもらえませんか?
まずは現状を見て頂けませんか?

と、校区推薦とやらの市議会議員にお願いしましたが…
見に来た気配はなく…

市議会議員

署名活動とかしないとできないですね。
反対されている方もいるので。

サイト管理人

やりたくないんだな…

反対されてもやるくせにww

現在、愛知県豊橋市では新アリーナ建設問題で揺れています。市民の反対がどんなにあっても建設計画は進んでいきます。署名活動も行われています。また、静岡県の三ケ日と豊橋港を結ぶ浜松湖西豊橋道路という高速道路計画も進んでいます。一部沿線住民から反対の声が上がています。その他、行政のやることにはどんなに反対の声が上がっても進めて行きます。なのにわずか300メートルの区間をスクールゾーンにしてほしいという住民の声を聞かずに「反対してる人がいる」とか。

サイト管理人

誰が反対すんねん!

いつかはスクールゾーンに

まあ、市議会議員は当てにならなくても地域に住む子供たちの安全のためにもスクールゾーンにはなって欲しいです。自治会長ではなくなりましたが様々な場面で機会があれば学校などにも働きかけていこうと考えています。

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この記事を書いた人

k2yukiのアバター k2yuki 自治会長・ウェブ屋

当サイトの管理人です。2022年度に組長が回ってくるタイミングで自治会長をやる羽目になりました。500世帯位の自治会で試行錯誤しながら理不尽な要望も聞きながら何とかやっています。そんな僕が自治会長をやって気付いたこと、今後の自治会運営についての考えなどを記事にしています。本業はフリーランスのウェブ屋。1965年製。空いた時間には愛車ヤマハボルトで遊んでいます。

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