自治会費では出せない神事の奉納~自治会長の自腹文化を考える

自治会長・町内会長の自腹文化とは何か

日本酒の奉納

「祝儀」や「奉納酒」を自治会長名で納める習わし

多くの地域では、祭礼の際に神社へ「祝儀」や「奉納酒」を納めるのは自治会長名義で行うのが慣習です。これは地域の代表としての役割を示す行為とされ、長年引き継がれてきました。しかし実際には自治会費からの支出はできず、会長個人が負担する形となっています。伝統と責任が重なり、会長に特有の負担を生んでいます。

祝儀や奉納酒は慣習的に自治会長名で納められ、個人負担となっている。

住民から見れば「会長がやって当然」と思われがち

住民の多くは、祭りでの奉納は自治会長が当然行うものと捉えがちです。「地域の代表なのだから」「前任者もやっていたから」といった認識が根強く、感謝よりも「当然」という空気が漂います。そのため会長本人が負担を強く感じても声を上げづらく、慣習が続いていく背景となっています。

住民は会長の奉納を当然視し、感謝より慣習として受け止めがちである。

実際は個人負担=一種の「見えない寄付」

自治会長による奉納は形式上「会長名義」ですが、実際には個人が負担しているため、一種の「見えない寄付」となっています。住民全員に公平に課された会費とは異なり、特定の個人にだけ経済的な犠牲が集中する仕組みです。これが自治会長就任の心理的ハードルを高め、後継者不足の一因にもなっているのが現実です。

会長の奉納は実質的に個人の寄付であり、負担が偏っている現実がある。

1 2 3 4 5 6 7
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

Katsuyuki Susakiのアバター Katsuyuki Susaki 自治会長・ウェブ屋

当サイトの管理人です。2022年度に組長が回ってくるタイミングで自治会長をやる羽目になりました。500世帯位の自治会で試行錯誤しながら理不尽な要望も聞きながら何とかやっています。そんな僕が自治会長をやって気付いたこと、今後の自治会運営についての考えなどを記事にしています。本業はフリーランスのウェブ屋。1965年製。空いた時間には愛車ヤマハボルトで遊んでいます。